本研究課題の目的は,種々のインセンティブ/誘因に対して,人々がどのように反応するかを解明すると共に,人々に適切なインセンティブを与えることにより,個人の目的と社会の目的を適切に調和させて持続可能な発展を可能とする社会制度の設計に関する「インセンティブ設計科学」と名付けた新しい文理融合型の学問領域を創出することである.具体的には,人工知能/最適化技術を中核として,ミクロ経済学/ゲーム理論,および行動/実験経済学等の社会科学の知見を統合し,インセンティブ設計科学に関する理論構築,被験者実験による評価を行う.さらに,インセンティブ設計科学の種々の応用分野(学校選択制,研修医マッチング,公共事業入札,周波数オークション)に研究を展開し,政策提言とソフトウェアライブラリの開発準備,webアプリケーションの提供を行う.
本研究課題は,日本学術振興会 科学研究費補助金 基盤研究A(課題番号 20H00609)の補助のもと,令和2年4月1日~令和5年3月31日の期間に実施される.